お断り
本記事の内容は、リアル生活保護受給者である私の実体験と、担当ケースワーカーさんに取材させていただいた内容を元にしています。
生活保護は、各自治体の裁量が非常に大きく、自治体によっては対応が異なる場合もありますので、参考としてご覧になってください
という方の中には、借金や自己破産をされる方もいるかと思います。
でも、借金や自己破産をせずに生活保護を受け、生活を立て直す事ができた(できる)方もいるはず。
それなのに何故、本当に必要としている人が生活保護制度を利用できず、借金や自己破産をするに至るのか?
私はその原因の1つに、生活保護についての情報の不透明さがあると思っています。
生活保護についてインターネットで検索しても、情報が少ないうえに正しい情報なのかすら分かりませんよね?
インターネットの情報を見ると、生活保護に関してメチャクチャな情報が流れている事を痛感しました。
ですから、
- そもそも自分が生活保護を受ける事はできるのか?
- 生活保護の相談・申請はどこでどうしたらいいのか?
- 生活保護受給後はどのように生活が変わるのか?
- 生活保護受給後にしなければいけない事はあるのか?
など、当時(生活保護受給前)の私が知りたかったであろう情報を、生活保護受給者である私の実体験、実物書類を交えながら紹介しようと決意した訳です。
少し長くなりますが、この記事では、
生活保護について
- 生活保護についての予備知識
- 生活保護申請前
- 生活保護申請後
- 生活保護受給開始後
に分けて、生活保護についての疑問点や不明点をまとめて行きます。
この記事ではむやみに生活保護を推奨する意図はありません。
本当に必要な方へ、申請までの背中を押せるきっかけになるよう書いた記事です
生活保護についての予備知識
この記事を読み進めていくうえで、事前に知っておいて欲しい予備知識として、
生活保護について
上記3点がありますので、順を追って説明していきます。
そもそも生活保護とは?
国が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を送るための、お金やサービス(医療・介護)を国から支給してもらう制度です。
もちろん生活保護には受給条件があり(後述)、条件を満たしても申請手続きをしたうえで認定されなければ生活保護は受給できません。
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最低生活費とは?
最低生活費とは、国が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を送るための最低限度の生活費の事です。
つまり、世帯の収入が最低生活費よりも低いと「健康で文化的な最低限度の生活」を送れていないと判断されるので、(収入面での)生活保護の受給条件を満たします。
また、最低生活費は非常に細かな計算で、世帯ごとに算出されます。
生活保護の受給が決定した場合、最低生活費から収入を差し引いた差額が生活保護費として支給されます。
厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。
引用:支給される保護費(厚生労働省ホームページ)より
ですから、最低生活費の金額は生活保護で支給される上限額であると言えます。
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福祉事務所とケースワーカーとは?
福祉事務所は生活保護を管理している行政機関(お役所)です。
そして全ての生活保護受給者には、福祉事務所の職員であるケースワーカー(CW)が担当として1人つきます。
ケースワーカーは生活保護受給者への書類発行や家庭訪問、相談、指導を担当します。
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生活保護の受給条件は5つだけ
生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提でありまた、扶養義務者の扶養は、生活保護法による保護に優先します。
引用:保護の要件等(厚生労働省ホームページ)より
厚生労働省では上記の通り定めており、具体的にいうと
生活保護の5つの受給条件
- 活用できる資産がないこと
- 働ける能力があれば働くこと
- 他に利用できる制度を全て利用すること
- 扶養義務者からの扶養(援助)が得られないこと
- 世帯の総収入が最低生活費以下であること
となり、上記全てを満たした場合、最低生活費から世帯の総収入を差し引いた金額が支給されます。
ちなみに、
- 若いと生活保護を受給出来ない
- ギャンブルでお金を失った場合は生活保護を受給出来ない
- 借金があると生活保護を受給出来ない
- ホームレスだと生活保護を受給出来ない
- 身内や親族が近所に住んでいたら生活保護を受給出来ない
- 難病になったら生活保護を受けられる
- 障害を負ったら生活保護を受けられる
という話を耳にするかもしれませんが、これらは生活保護の受給要件(条件)とは一切関係ありません。
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●【生活保護】難病になったり障害を負ったら受給できるの?
預貯金や資産全ての合計が生活扶助1か月分の金額よりも少なければ生活保護の申請ができる
生活扶助とは生活費の事で、最低生活費の費目の1つです。
最低生活費は
最低生活費
最低生活費 = 生活扶助(生活費) + 住宅扶助(家賃) + 世帯状況に応じた扶助が設定
となります。
そして、生活扶助(生活費)は年齢と世帯の構成、住宅扶助(家賃)は住んでいる地域(級地)によって変わるので、最低生活費は人それぞれ異なります。
参考までに、私は東京都内(1級地-1)在住で、単身の30台という条件となり生活扶助(生活費)は月額77,940円です。
ですから、私の場合だと資産が77,940円以下であれば、生活保護の受給条件を満たし申請ができます。
その他の条件も全て満たしたうえで
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●【生活保護】生活保護の受給条件は5つだけ!
●【生活保護】生活扶助(生活費)の種類
●【生活保護】住宅扶助(家賃)とは?共益費や水道費や賃貸保証料も含まれているの?
参考文献お住まいの地域の級地を確認(厚生労働省PDFファイル)
参考文献生活扶助基準額について(厚生労働省PDFファイル)
次は、他の受給要件(条件)を満たすか福祉事務所に電話相談をします
生活保護申請前
生活保護の申請は2ステップあり
生活保護の申請
となります。
多分皆さんが想像していらっしゃる通りですが、確かに、生活保護の申請手続きでは沢山の書類記入や提出物が必要になります。
しかし、それは生活保護の申請が出来ると分かってからですし、福祉事務所へ赴き、職員さんから教わりながら進められます。
ですから、生活保護の申請をするにあたり、まず最初のステップは申請手続きではなく、最寄りの福祉事務所に(自分が生活保護の申請を出来る状態か)電話相談する事です。
そうする事で、
電話相談で分かる事
- 自分が生活保護の申請(受給)ができる状態か
- 自分が生活保護の申請をするために何が必要が
という疑問がクリアになります。
私は電話で相談し、1時間以上詳細に説明を受けたり相談に乗ってもらえたよ。
しかも電話を掛けた最初の段階で、通話料金の事を考えてくれて折り返してくれた
じゃあ訪問でも電話でもどちらでも構わないって事ね
そうなるね
参考生活保護制度(厚生労働省ホームページ)
参考福祉事務所一覧(厚生労働省ホームページ)
ステップ1:最寄りの福祉事務所へ電話相談
生活保護の相談・申請窓口は、現在お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当です。福祉事務所は、市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が設置しています。
(注)福祉事務所を設置していない町村にお住まいの方は、町村役場でも申請の手続を行うことができます。
(注)一部、福祉事務所を設置している町村もあります。
引用:相談・申請窓口(厚生労働省ホームページ)より
前述の通り、生活保護を受けたい場合、最寄りの福祉事務所に電話相談する事から始まります。
ですから、資産が何もなく預貯金・手持ち金が生活扶助金額以下になったら、電話相談をするべきです。
そうする事で、
- 生活保護の申請ができる状態かの確認
- 生活保護の申請に必要な持ち物の確認
- 生活保護の申請手続きをする日時の予約
ができるからです。
もちろん最寄りの福祉事務所に訪問しても対応してもらえるはずですが、かなり時間がかかるので、事前に電話連絡をして訪問日時の予約をした方がいいでしょう。
参考までに、私が電話相談にかかった時間は1時間以上で、実際の生活保護申請手続きよりも長かったです。
福祉事務所へ電話して何を話せばいいか
福祉事務所に電話をかけて、出た方にこの一言さえ言えれば、あとは担当の方につないでもらい話がどんどん進んでいきます。
ですから、電話代に困っている場合もその旨を伝えれば折り返し電話をかけてくれますので安心しましょう。
電話相談で何を聞かれるか
生活保護は、
- 働けるのに働く努力をしていない(仕事を探さないとか)
- お金(財産)がある
- 援助してくれる人がいる(親族とか)
上記のいずれかに該当する場合は「生活保護」を受ける事ができません。
ですから、
電話相談で聞かれる項目
- 家族構成
- 自宅(持ち家or賃貸)
- 働いているか
- 働いていない場合働いていない理由
- 働いていない場合働く努力をしているか
- 働いていない場合働けない状態なのか
- 資産の有無(株式・投信・保険・土地・車 など)
- 手持ち現金と預貯金の合計金額
- 何故お金がないのか
- 親族の援助は可能か
- など
というような事を尋ねられます。
当たり前ですが、手持ち現金と預貯金の合計金額は1円単位で聞かれます。
福祉事務所の職員さんはプロなので、この聞き取りで生活保護の申請ができるか判断出来ます。
そして、最も重要なのは嘘をつかない事です。
ここで嘘をついても、生活保護の申請時に通帳の中身を確認されますし、手持ちの現金も1円単位で報告します。
更に、福祉事務所が金融機関(銀行など)へ、生活保護申請者の預金残高などを確認する事を同意する書類も記入しますので、嘘は絶対にバレます。
嘘をついて生活保護を受給してバレたら、生活保護の停止や廃止、受給額の返還等が求められる事もあります
また、生活保護の受給要件(条件)は前述した5つだけなので、それ以外は一切関係ありません。
例えギャンブルでお金が無くなったとしても、借金があっても、電話相談で聞かれた事に対しては正直に答えましょう。
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●【生活保護】身内(親兄弟や親族等)が近所に住んでいけないのは嘘
●【生活保護】難病になったり障害を負ったら受給できるの?
【参考】私が生活保護の申請時に持参した持ち物
生活保護の申請にあたっては、必要な書類は特別ありませんが、生活保護制度の仕組みや各種社会保障施策等の活用について十分な説明を行うためにも、生活保護担当窓口での事前の相談が大切です。
なお、生活保護の申請をした後の調査において、世帯の収入・資産等の状況がわかる資料(通帳の写しや給与明細等)を提出していただくことがあります。
引用:相談・申請に必要な書類(厚生労働省ホームページ)より
厚生労働省のホームページだと、生活保護の申請時に必要な書類は特別ありませんと書いてありますが、それは人によります。
銀行の口座も無い、住所も何もないというような場合であれば、必要なものも無いかもしれませんが、普通に生活していたら、必要なものが沢山ありますので注意してください。
参考までに私が生活保護の申請時に持参したものを紹介すると、
面談・申請時に必要なもの
- 記帳した銀行(証券)口座のコピー
- 手持ち現金全て
- キャッシュカード
- クレジットカード
- 保険証
- 診断書(臨床個人調査票)(あれば)
- 特定医療費(指定難病)受給者証(あれば)
- 自己負担上限額管理票(指定難病・都難病)(あれば)
- 診察券(あれば)
- 履歴書
- 賃貸契約書
- 収入(予定)を証明できるもの
- 支出(予定)を証明できるもの
- 年金手帳
- 判子(三文判でOK)
となり、ネットバンク等通帳が存在しない口座は、3か月は遡って入出金の確認ができる状態で口座情報を画面キャプチャしてプリントアウトします。
あくまで私の場合なので、人によって必要ない、もしくは必要だと判断されるものがある事は十分に考えられます。
手続きの説明をする時に詳しく紹介するけど、保険証は生活保護の申請をしたタイミングでなくなるんだ(つまり生活保護の受給開始前から)。
そして履歴書は、絶対ではないけど自分の生い立ちを説明するのに必要になるんだ。
履歴書があるとないでは生活保護の申請手続き時間がかなり変わるから、あった方がいいね。
生活保護の電話相談のまとめ
生活保護の電話相談
- 最寄りの福祉事務所に電話
- 電話を取った人に「生活保護を受けたいです」と伝え担当に変わってもらう
- 福祉事務所職員さんの質問に答える
- 生活保護の申請ができるか判断される
- 生活保護の申請ができる場合は福祉事務所に訪問して申請手続きする日時を予約
- 申請手続き時に必要なものを確認して準備する
重要なのは、生活保護を受給できるか判断してもらい、できるなら申請に必要なものを確認し、申請手続きの日時を予約する事です。
そして、生活保護の申請時に必要なものはかなりあります。
更に、人によって必要なものは異なりますので、何が必要か電話相談のタイミングでしっかり確認をとる事を忘れないようにしましょう。
難病関係の書類は難病を患ってなければ当然(必要)ないし、他にも、例えば株式を保有している場合、必ず証券口座を保有しているから証券口座の最新の残高を報告しなければいけない。
でも、株式(などの金融資産)をもってない人は証券口座は持っていない。
とか。
でも、電話相談の流れでその人には何が必要かわかるから、このタイミングで聞くのが一番正確で、必要なものが足りないという事態には陥らないと思う
では生活保護の申請について説明していくぞい
ステップ2:最寄りの福祉事務所で生活保護の申請手続き
保護の申請
●生活保護の申請をされた方については、保護の決定のために以下のような調査を実施します。
●生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)
●預貯金、保険、不動産等の資産調査
●扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
●年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
●就労の可能性の調査
引用:相談・申請に必要な書類(厚生労働省ホームページ)より
厚生労働省のホームページではこのように案内されています。
これを生活保護の申請者側の目線で見ると、
生活保護の申請手続きは
という流れになります。
当たり前ですが、実地調査(家庭訪問)は申請者の協力がなければ実施できないので、別途日時を決めたうえで実施されます。
ですから、ステップ1の電話相談で、生活保護の申請が出来ると判断されたら、まずは生活保護の申請手続きをするために福祉事務所を訪れましょう。
福祉事務所での生活保護の申請手続きに必要なもの
生活保護の申請にあたっては、必要な書類は特別ありませんが、生活保護制度の仕組みや各種社会保障施策等の活用について十分な説明を行うためにも、生活保護担当窓口での事前の相談が大切です。
なお、生活保護の申請をした後の調査において、世帯の収入・資産等の状況がわかる資料(通帳の写しや給与明細等)を提出していただくことがあります。
引用:相談・申請に必要な書類(厚生労働省ホームページ)より
厚生労働省のホームページだと、正直ふんわりしていて何が必要か明確にならないです。
ですので、私が手続き時に必要だと言われたものを紹介します。
面談・申請時に必要なもの
- 記帳した銀行(証券)口座のコピー
- 手持ち現金全て
- キャッシュカード
- クレジットカード
- 保険証
- 診断書(臨床個人調査票)(あれば)
- 特定医療費(指定難病)受給者証(あれば)
- 自己負担上限額管理票(指定難病・都難病)(あれば)
- 診察券(あれば)
- 履歴書
- 賃貸契約書
- 収入(予定)を証明できるもの
- 支出(予定)を証明できるもの
- 年金手帳
- 判子(三文判でOK)
ネットバンク等通帳が存在しない口座は、3か月は遡って入出金の確認ができる状態で口座情報を画面キャプチャしてプリントアウトします。
あくまで私の場合なので、人によって必要ない、もしくは必要だと判断されるものがある事は十分に考えられます。
順を追ってするね
福祉事務所での生活保護の申請手続きで何をするか
生活保護の申請手続き
- 事前に確認していた必要書類一式提出
- 手持ち金の金額報告
- 申請書類記入
- 経歴報告(面談)
- 実地調査(家庭訪問)の日時設定
という流れで生活保護の申請手続きは進みます。
保険証は生活保護の申請時に福祉事務所へ提出する事になる
保険証は生活保護の申請手続き時に提出するので無くなります。
例外アリ
そして、生活保護の申請から決定・否決の結果が出るまで、2週間~長い場合は1か月程かかります。
その間に病院へ行きたい場合は、福祉事務所を訪れて自己負担が無くなる書面を発行してもらいます。
少し先の話になりますが、生活保護が決定した後も保険証はないままになります。
ですから、病院に行きたい場合は、都度自己負担が0になる医療券という物を発行してもらう事になるので、保険証がある頃とは病院にかかる事が非常に煩雑になります。
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履歴書は生い立ちの説明に必要
生活保護の申請手続きでは、自身の生い立ちから現在までを詳細に伝える事になります。
生まれから学歴、職歴まで詳細に伝えますので、履歴書があった方がいいと電話相談時に伝えられていました。
履歴書を持参するのとしないのでは、生活保護の申請手続きにかかる時間が30分位違ってくるとの事でした。
ですから、生活保護の申請手続き日時までに履歴書を書いておき、持参する事をお勧めします。
そういうこと!!
特に、話すのが苦手だったり、手続きの時間を少しでも短縮したい場合は、絶対に履歴書を持参した方がいいと思う
【参考】私が福祉事務所での生活保護の申請手続きをした時
私の場合ですが、所要時間はだいたい1時間程度と電話相談時に伝えられており、実際の申請手続きは1時間30分位で終了しました。
そして、福祉事務所での申請手続きが全て終わった段階で、担当のケースワーカー(CW)さんを紹介されて、実地調査(家庭訪問)の日時を設定します。
家庭訪問まで完了しなければ、生活保護の申請手続きも完了とは言えませんので、できるだけ早く日時を設定する事をお勧めします。
実地調査(家庭訪問)
家庭訪問はだいたい1時間程度の間に、
家庭訪問の流れ
- 自宅内・生活状況の確認
- 申請・面談時の補足
- 生活についての指導
という流れで実施されます。
実際の暮らし向きや、(生活費に変えられる程の)華美な物がないか、生活が乱れていないかなどを確認されます。
とは言っても、ガサ入れのようなイメージではなく、高圧的な雰囲気は一切ありません。
また、基本的に生活保護の申請前に買ったものは売却指導されませんので(高価なものの場合を除く)、パソコンやスマホなどがあっても問題ありません。
こうして実地調査(家庭訪問)までが終了したら、生活保護の申請手続きも完了となり、生活保護の決定(否決)連絡待ちとなります。
ちなみに、家庭訪問は生活保護の申請時だけでなく、生活保護の決定後も年数回というペースで実施されます。
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生活保護の申請手続きのまとめ
生活保護の申請手続き
生活保護の申請手続きは上記の通りとなりますが、福祉事務所での申請手続きと実地調査(家庭訪問)は別日での実施になります。
実地調査(家庭訪問)の日程は、福祉事務所での申請手続き時に設定しますが、なるべく早めがいいと言われるはずです。
生活が困窮しているので当然ですが
ちなみに私の場合は申請から決定まで1週間かからなかった。
必要なものを不足がない状態で揃えて申請手続きをする事ができたからだろうね
生活保護申請後
生活保護申請後の流れ
生活保護の申請手続き(福祉事務所・家庭訪問)後は、上記の流れになります。
生活保護の決定(否決)は申請手続き日から14日~1か月程かかりますが、1か月かかるケースは、詳しい調査が必要になった場合など稀なケースです。
ですから、生活保護の申請手続き時に、必要な持ち物を不足無い状態で提出していれば、虚偽の申告をしない限り14日程度で生活保護が生活保護の決定(否決)すると思っていいでしょう。
1:生活保護の決定(否決)が書面で自宅に届く
生活保護の決定(否決)は、自宅に保護決定通知書という書面が郵便で自宅に届き通知されます。
上↑の画像は私が受け取った保護決定通知書ですが、「手持ち金・預貯金の減少により保護を開始します。」と明確に記載されており、この日(平成30年10月29日)から生活保護が開始されています。
ちなみに、生活保護の開始日は生活保護の申請手続き日となります。
保護決定通知書は自治体により名称が異なる可能性があります
2:福祉事務所から(電話)連絡がある
保護決定通知書が手元に届くタイミングに合わせて、福祉事務所からも(電話)連絡があるはずです。
内容としては、
- 生活保護の決定を知らせる
- 説明と手続きの為福祉事務所へ訪問する日時の設定
となります。
ここで福祉事務所を訪問し、生活保護についての説明をうけて、各種手続きを済ませる事で初回の生活保護費が支給されます。
3:福祉事務所を訪問し初回の生活保護費を受け取る
福祉事務所を訪問して、
- 生活保護の説明・手続き
- 初回の生活保護費受け取り
をします。
また、初回(初月)の生活保護費は日割り計算となります。
生活保護費の受け取りと、説明を受けた際書類に記名、押印をする必要があるので、
持ち物
- 保護決定通知書
- 判子(シャチハタNG)
上記を用意して福祉事務所を訪問しましょう。
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生活保護の説明・手続き
生活保護で利用できる制度
- 水道・下水道の基本料金の免除
- NHK放送局受信料の免除
- 都営交通の無料バス
- JR通勤定期券の割引
- 粗大ごみの減免
- 国民年金保険料の免除
- 住民税・固定資産税の減免
生活保護を受けると各種扶助としてお金が支給されるだけでなく、生活を下支えするさまざまな制度を利用できるようになります。
どのような制度があり、制度利用時の手続き方法の説明を受ける事になりますが、これらの制度利用はほとんどが申請しなければならないものです。
そのため、制度の利用をしたい場合は、都度必要な手続きをする必要があるので、しっかりと説明を聞いておきましょう。
ですので、最低でも水道の基本料金免除とNHKの受信料全額免除はその日のうちに手続きしたいところです
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生活保護受給後
初回以降の生活保護費受け取りは、毎月定められた生活保護費の支給日(以降)に福祉事務所で受け取る事になります。
生活保護費の支給日設定は自治体によって異なりますが、前述した生活保護費の説明時に「毎月〇日が生活保護の支給日です」と説明され、保護費支払予定表という生活保護費の支給日が記載された書面を渡されるはずです。
また、生活保護の支給額は収入分を差し引きますので、毎月福祉事務所へ収入の報告が必要になります。
【おまけ】生活保護を受給するうえでの疑問
生活保護で支給されるお金について
お金について
生活保護受給者の医療について
医療について
生活保護の制度について
制度について
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まとめ
生活保護は、馴染みのない制度だと思う方がほとんどでしょう。
ですから、
という方は多いはずです。
更にインターネットで生活保護費について調べると、何が正しいのかわからないような状態になっています。
しかし、私が実際に生活保護の申請から決定までを経験した感想として、
という事は実感しました。
私自身も、経済的な危機に直面しているにも関わらず、生活保護という制度は現実離れしており、情報が不透明で自分にとって縁遠いものだと感じていました。
でも、そのような心配は電話相談をする事で一気に吹き飛びます。
自分の状態を正直に説明して、生活保護の申請ができるかできないか客観的に判断してもらったら、あとは一気に手続きが進んでいきます。
正当な理由でお金がなくなり、困窮している方は、とにかく資産が生活扶助の金額を下回ったら生活保護の電話相談をするべきです。
生活保護の説明を受けに福祉事務所を訪問した際、職員さんに、
と言われました。
借りるなら国から生活保護で!
借りた分以上を税金で返すつもりで頑張ればいいんです!!
生活保護を必要とする一人でも多くの方に、この記事を読んでもらえますよう。
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