指定難病にかかった場合医療費の助成を受ける事ができます。
助成の内容に関しては今回軽く振れる程度にしますが、その助成を受けている証明が「特定医療費(指定難病)受給者証」です。
そして「特定医療費(指定難病)受給者証」は毎年更新が必要です。
今回というか今年初めて「特定医療費(指定難病)受給者証」の更新通知が私にも届きました。
実際に手続きした流れと提出書類等をまとめてみましたので参考にしてください。
特定医療費(指定難病)受給者証とは?
(指定難病の)医療費助成が受けられる証明となるものです。
この助成を受けられると、
(指定難病の)医療費助成のメリット
- 自己負担上限額が0~30,000円になる
- 自己負担割合が3割から2割に引き下げられる
というメリットがあります。
注意
※否認される事もあります。
「保険証」を提示するタイミングに、「保険証」と一緒に「特定医療費(指定難病)受給者証」と「自己負担上限額管理表(受給者証と同時に発行される)」を提示して助成を受ける事できます。
(指定難病の)医療費助成:特定医療費(指定難病)受給者証の関連記事
参考難病医療費助成制度のご案内(対象疾病、助成内容、指定医療機関一覧、指定医一覧等)(東京都福祉保健局)
特定医療費(指定難病)受給者証は毎年更新が必要
一度申請して受理されても、毎年更新申請をして認定されなければ助成を受け続ける事はできません。
指定難病は、
1)発病の機構が明らかでなく
2)治療方法が確立していない
3)希少な疾患であって
4)長期の療養を必要とするもの
5)患者数が本邦において一定の人数(人口の約0.1%程度)に達しないこと
6)客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が成立していること
引用:難病情報センターより
と定義されており、治す事ができない病気ではありますが、指定難病にかかった人全員が無期限で助成対象になる訳ではないのです。
【関連記事】
『難病・指定難病とは?』
⇒膠原病について
-
膠原病について
特定医療費(指定難病)受給者証の更新方法
特定医療費(指定難病)受給者証の更新通知が自宅に郵送で届くので、その内容に従いましょう。
理由は人(お住まい)によって有効期限と更新タイミングが異なるからです。
私は東京都在住で、案内冊子に更新期間が書いてありました。
他の道府県でも人によって期限が異なるのか確認してみましたが、神奈川県では有効期限と更新期間が統一のような説明がされていました。
従って、
ココがポイント
- 特定医療費(指定難病)受給者証の更新通知が自宅に届くのを待つ
- 特定医療費(指定難病)受給者証の有効期限1か月前になっても更新通知が来なければ問い合わせる
というのが一番確実です。
参考平成30年度特定医療費(指定難病)医療受給者証更新手続きについて(神奈川県ホームページ)
更新通知で送られてくる書類
- 特定医療費(指定難病)受給者証の更新手続きの御案内
- 特定医療費支給認定申請書(更新)
- 診断書(臨床個人調査票)
- 個人番号に係る調書
- 保険者からの情報提供に係る同意書
- 公的年金等の収入等に係る申出書
- 自己負担上限額管理票コピー添付用紙
- 委任状
- 難病・肝炎医療券の手続窓口一覧(パンフレット)
- 東京都の在宅難病患者支援事業(パンフレット)
恐らく東京都在住であれば内容は同じと思われます。
ただし、お住まいによって書類の数や種類は異なる可能性が高いので、あくまで参考としてご覧になってください。
1:特定医療費(指定難病)受給者証の更新手続きの御案内
この冊子に「特定医療費(指定難病)受給者証の更新」をするために必要な情報が全て記載されています。
2:特定医療費支給認定申請書(更新)
新規申請時と異なるのは氏名や住所などが印字されており、記入個所が少なくなっている点。
3:診断書(臨床個人調査票)
傷病ごとに書式が異なるので注意。
更新が必要な傷病の書式が送られてくる。
患者本人と医師の記入する欄があるので、当然だが医師へ記入を依頼する事になる。
記入にはどんなに早くても2週間はかかると思った方が良い。
つまり、特定医療費(指定難病)受給者証の更新手続きで一番最初にする事は「診断書(臨床個人調査票)の記入依頼」という事になる。
4:個人番号に係る調書
マイナンバー制度を利用する事で本来必要な「住民票」や「住民税(非)課税証明書」の提出を省略できる。
加入している保険者によって記入内容は異なる。
5:保険者からの情報提供に係る同意書
保険者の情報を都に提供する事に対しての同意書。
6:公的年金等の収入等に係る申出書
今年度から様式と提出対象者が変更になったとの事。
「個人番号に係る調書」を提出して「住民票」および「世帯の所得を確認するための書類」の提出を希望する場合は提出が必要。
7:自己負担上限額管理票コピー添付用紙
8:委任状
9:難病・肝炎医療券の手続窓口一覧(パンフレット)
文字通り手続き窓口の一覧が記載されている。
東京都にお住まいの場合のみ添付される書類だろう。
更新申請手続きは、この一覧に記載された窓口へ必要書類一式を提出する必要がある。
後述しますが、窓口では提出書類の他に「個人番号と身元確認証の提示」が必要になります。
10:東京都の在宅難病患者支援事業(パンフレット)
難病の治療に関する相談ができる場所や会合の日時等が記載。
こちらも東京限定のパンフレットだろう。
特定医療費(指定難病)受給者証の更新手続き時に提出する書類
- 特定医療費支給認定申請書[必須]
- 診断書(臨床個人調査票)[必須]
- 個人番号に係る調書[必須]
- 健康保険証の写し[提出要否は人による]
- 公的年金等の収入等に係る申出書[提出要否は人による]
- 保険者からの情報提供にかかる同意書[提出要否は人による]
- 小児慢性特定疾病医療受給者証の写し[提出要否は人による]
- 特定医療費(指定難病)受給者証の写し[提出要否は人による]
- 指定難病に係る医療費等の総額が確認できる書類[提出要否は人による]
- 保険者からの情報提供にかかる同意書[提出要否は人による]
- 法定代理人であることを証明する書類[提出要否は人による]
- 委任状[提出要否は人による]
- 住民票[提出要否は人による]
- 世帯の所得を確認するための書類[提出要否は人による]
- 生活保護受給証明書[提出要否は人による]
どの書類を提出する必要があるかは、「特定医療費(指定難病)受給者証の更新手続きの御案内」にじっくりと目を通せばわかります。
【大前提】必要書類は人によって異なる
健康保険の種類や所得状況(サラリーマンや無職[無収入]など)の他、手当の受け取り(障害年金受給など)状況によっても必要書類は異なります。
私の状況
- 無職(2018年の所得は0:2017年は所得アリ)
- 賃貸マンション一人暮らし(世帯主)
- 障害年金受給はなし
- 更新申請手続きには自身が窓口へ赴く
つまり、「前年度所得があり」「一人世帯の世帯主」の場合となります。
私が提出する書類
- 特定医療費支給認定申請書
- 診断書(臨床個人調査票)
- 個人番号に係る調書
- 健康保険証の写し
- 公的年金等の収入等に係る申出書
- 保険者からの情報提供にかかる同意書
- 特定医療費(指定難病)受給者証の写し
- 保険者からの情報提供にかかる同意書
通知と同封される書類以外で用意しなければいけないのは、
ココがポイント
- 健康保険証の写し
- 特定医療費(指定難病)受給者証の写し
上記2点のみです。
書類提出前にコンビニでコピーすればOKです。
「個人番号に係る調書」を提出すれば「住民票」と「世帯の所得を確認するための書類(課税証明書)」を省略できるというのがとても楽です。
省略せず提出してもOK
書類提出時に提示が必要な書類
step
1個人番号の確認に必要な物
- 個人番号カード
- 通知カード
step
2身元確認に必要な物
いずれか1つ
- 個人番号カード
- 運転免許証(経歴証明書でも可)
- 旅券(パスポート)
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 障害者手帳
等
上記の提示が難しい場合は、
いずれか2つ
- 申請者等印字された申請書
- 受給者証等
- 健康保険証
- 年金手帳
- 児童扶養手当調書
等
つまり、必要書類を持参して窓口に行っても、身元確認書類を提示できなければ受理してもらえないので注意が必要。
更新手続きの2,3か月後に更新された特定医療費(指定難病)受給者証が届く
書類に不備などが無ければ、手続きから2,3か月で更新された(翌年度の)特定医療費(指定難病)受給者証がポストに投函されます。
ご参考までに、私の場合は2019年10月5日に更新手続きをして、2019年1月11日に開封したので、更新手続きしてから新しい特定医療費(指定難病)受給者証が手元に届くまで3か月ちょっとかかりました。
重症度によっては更新できず否決される場合もあります
私は2018年11月から生活保護をうけているので、2019年度の自己負担上限月額が0円になっています
更新した特定医療費(指定難病)受給者証の同封物
平成31年度(2019年度)特定医療費(指定難病)受給者証の同封物
- 特定医療費(指定難病)受給者証
- 特定医療費(指定難病)受給者証の御案内
- 自己負担上限額管理表(指定難病・都難病用)
- 医療費支給申請書兼口座振替依頼書(難病用):2部
その他、病院、薬局にかかる際は「特定医療費(指定難病)受給者証」と「自己負担上限額管理表(指定難病・都難病用)」を必ず提出するよう記載された紙も同封されていました。
また、平成30年度(2018年度)と平成31年度(2019年度)の違いとして、医療機関の指定が厳密にされていました。
■平成30年度
2018年度
■平成31年度
2019年度
年度によっても記載内容に変化があるかもしれませんのでご注意を。
東京都の場合で、お住まいによって書類の内容、名前は変わる可能性が高いです
私は2018年11月から生活保護をうけているので、2019年度の自己負担上限月額が0円になっています
まとめ
特定医療費(指定難病)受給者証の更新手順まとめ
- 更新手続き書類一式と「免許証」「個人番号(通知)カード」「保険証」「特定医療費(指定難病)受給者証」を持ち自宅をでる
- コンビニで「健康保険証」「特定医療費(指定難病)受給者証」のコピーを一部取る
- 更新手続きのできる窓口一覧に記載された窓口へ
- 窓口で必要書類一式を提出すると同時に「免許証」と「個人番号(通知)カード」を提示
- 更新手続きの2,3か月後に更新された特定医療費(指定難病)受給者証が届く
という流れになります。
一点だけ注意ですが、更新通知が届いたらまずは医師に「診断書(臨床個人調査票)の記入依頼」をしてください。
診断書(臨床個人調査票)の記入は2週間以上かかります。
更新通知は届いたが、まだ余裕があると思い放置し、期間終了の半月前に腰を上げてもタイムオーバーになります。
その他の書類で記入や手配に時間のかかるものはありません。
さらに詳しく
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