私は2018年10月29日に生活保護の申請をしました。
そして2018年11月6日に、生活保護の決定に伴う説明と生活扶助(生活費)の受け取りをしました。
生活保護開始日は申請日(2018年10月29日に遡る)
生活保護の申請手続きを具体的に説明すると下記の流れとなり、
生活保護の申請手続き
- 最寄りの福祉事務所へ電話相談
- 福祉事務所で面談・申請手続き
- 家庭訪問
- 生活保護開始
「4」の「生活保護開始」についてが今回の記事の内容です。
そして気になるところは「生活保護」で受け取るお金や、「生活保護」を受ける事で、どう日常が変化するか。
まだ生活保護が決定してほとんど日が経っていませんが、説明を受けた範囲で紹介していきます。
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保護決定通知書をもって生活保護が開始される
生活保護の申請手続きがすべて完了し、決定・否決の通知は「保護決定通知書」という書面が自宅へ郵送される。
申請手続きから「保護決定通知書」の到着までは2週間~1か月程かかると福祉事務所の職員さんには説明を受けていたが、私の場合約一週間弱で「保護決定通知書」が発行された。
恐らく必要書類の不備、不足等が一切なかった事も要因としてあるだろう。
そして私は全身性エリテマトーデスとシェーグレン症候群という難病を患っており、日光に長く当たる事ができない。
そのため、医師の診断書で光線過敏(日光過敏)の症状がある事と、通院状況、生活状況を踏まえ、「福祉事務所」へ行く事が出来ないと判断してもらい、ケースワーカーさんが生活扶助(生活費)と一緒に「保護決定通知書」を自宅へ持ってきて来てくれた。
【朗報】
ワイ氏生活保護決定連絡を福祉事務所からいただく。明日14時から福祉時事務所の方が説明に来てくれます。
所持金千ちょっと。食料残3,4日分!
銀行に1万ちょい(引き落とし用)#SLE #全身性エリテマトーデス #シェーグレン症候群 #膠原病 #膠原病でした— るーしー (@Lucy_SLE) 2018年11月5日
生活保護決定後は福祉事務所で説明をうけ生活保護費を受け取る
「保護決定通知書」が届き、生活保護が決定したら、説明と生活保護費の受け取りをする為「福祉事務」へ。
前述の通り、私は福祉事務所に行く事が出来ないと判断してもらい、ケースワーカーさんが持ってきてくれました
生活保護制度で受けられる制度の詳細説明と手続き
生活保護で利用できる制度
- 水道・下水道の基本料金の免除
- NHK放送局受信料の免除
- 都営交通の無料バス
- JR通勤定期券の割引
- 粗大ごみの減免
- 国民年金保険料の免除
- 住民税・固定資産税の減免
パンフレットでは以上だが、より詳しい内容が記載されたA3用紙の資料を渡され、説明をしてもらえる。
そして、できる範囲の手続きはその場でする事になる。
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手続き1:水道・下水道の基本料金の免除
1か月あたり、上水道が10㎥下水道が8㎥まで免除される。
ただしそれ以上に使用した場合は請求されるが、一人暮らしで普通に使っている分には請求される事はないはずとの事だった。
私は自宅で必要書類に記入し、翌日郵便局へ持参(切手を持ち合わせていなかったので)した。
上下水道料金の減免はお住まいによって実施していない場合があります
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参考水道料金・下水道料金の減免のお手続き(23区)(東京都水道局)
手続き2:NHK受信料の免除
NHKの受信料を全額免除できる。
こちらも必要事項に記入、押印して郵送する。
水道の場合とは違い、保護決定通知書の写しはいらない。
ただし、福祉事務所の押印は必要なので注意。
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手続き3:国民年金保険料の免除
国民年金保険料の免除手続きをしていない場合は区役所で手続きをするよう促される。
この手続きは福祉事務所ではできない。
私は2018年8月に今年度の国民年金保険料の免除をすでにしていたので対応済みだった。
手続き4:住民税・固定資産税の減免
生活保護開始日からの住民税・固定資産税が減免される。
それに伴う書類(書類名は控えていませんでした)に記入する。
生活保護開始日からというのが重要で、生活保護開始以前に住民税・固定資産税の未払い分がある場合は必ず支払いをしなければならない。
私は生活保護開始前に住民税の分割納付をしていたが、全額払い終わるまでは生活保護費の中から工面して払い続ける事になる。
次は支給された生活保護費について説明するぞい
生活保護費の受け取り
今回は初回のため、支給されたのは2018年10月29日~2018年10月31日までと、2018年11月分の生活扶助(生活費)で88,314円だった。
以後、生活保護費は毎月3日に当月分が支給される。
自治体によって異なります
生活保護でもらえる最低生活費には、「生活扶助(生活費)」と「住宅扶助(家賃)」があり、生活扶助(生活費)は年齢と世帯の構成、住宅扶助(家賃)は住んでいる地域(級地)によって変わるので、最低生活費は人それぞれ異なります。
私の最低生活費
- 生活扶助(生活費):77,940円
- 住宅扶助(家賃):53,700円
- 合計:131,640円
計算したら2,580円だったから、毎年11月から3月までは2,580円上乗せされるみたいだね
そんなのも出るのね。
ちなみに家賃はなんで0なの?
2018年11月分は出ないんだ。
詳しく説明するね
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住宅扶助(家賃)は当月分が当月3日支給される
大前提として賃貸契約の家賃支払いは前家賃になる。
前家賃
2018年11月の家賃 = 2018年10月支払いなどのように未来の家賃を事前に支払う
しかし、生活保護受給者は2018年11月に引き落とされる家賃(2018年12月分)が2018年12月3日に支給される。
この制度は絶対で、管理会社や大家さんに事情を説明して、前家賃分の蓄えができるまで家賃の支払い期日を伸ばしてもらうなどしなければいけない。
最悪誰かから借りたりしたら?
何故?
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人からお金を借りると負債が2倍の金額になる
生活保護受給者がお金を借りると、借りた金額分が収入認定され、生活保護費から差し引かれます。
更に借りたお金を返さなくてはいけませんので負債は借りた金額の2倍になります。
生活保護者が5万円を借りると
5万円の借金が計上されたうえ、生活保護費が5万円減額される
制度としてこのような仕組みになっているのでこれはどうしようもありません。
後述しますが、クレジットカードも同じく収入と判断されるため損をします。
これじゃ誰かに借りる事は絶対やめたほうがいいわね
という事で私は11月の家賃と引き落とし関係が10万円近くあるので、このような状況を大家さんや管理会社に相談する必要があります。
特定医療費(指定難病)受給者証は生活保護受給者として制度利用可能
特定医療費(指定難病)受給者証は生活保護になっても利用可能。
ただし、生活保護受給者として自己負担0に変更する手続きが必要になる。
この変更手続きは2か月程かかり、その間は一旦医療費の自己負担が10割となり全額建て替えし、後で還付されるという。
しかし、生活保護受給者が医療費10割を立て替え払いなど無理なので、その間は医療券を発行してもらい自己負担0にしてもらう。
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クレジットカードを利用すると損をする
前述の通り、借金をすると借金が残ったうえ借金した金額が収入とみなされ生活保護費から差し引かれます。
これはクレジットカードでも適用されます。
クレジットカードで1万円の買い物をしたら、カード会社に1万円の負債と、生活保護費がマイナス1万円です。
生活保護申請の時にクレジットカードの使用は止めるよう強く言われたのはこれが理由でした。
しかし、
とは言われていませんので、生活保護を返上したら再び使えばいいと思います。
年に数回ケースワーカーさんが家庭訪問に訪れる
頻度は人によって異なるが年に数回ケースワーカーさんが自宅を訪問する事になる。
その際に華美なものがあったり、明らかに居住人数が変わっていたりすると問題がある。
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毎月収入を報告をする
静使保護受給者は働いて得た収入以外にも、(障害)年金や手当金あらゆる収入全てを毎月報告しなければならない。
ケースワーカーさんから、収入申告書という書類が渡されるので、それに月(1日~末日)の収入全てを記入し、翌月になったらすぐに福祉事務所へ普通郵便で送る。
これは生活保護受給者の義務で、収入の報告を怠ったり偽ると法で裁かれる事になる。
こうして報告されて収入は、一定の控除を受けて次回支給額から差し引かれる。
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年に1回資産報告をする
毎月収入の報告をしているが、こちらは収入ではなく銀行口座の残高など資産の報告になる。
年に一度生活保護の申請をした時と同じように、「資産報告書」で持っている口座の残高を全て報告する。
資産報告するタイミングは自治体によって異なる。
生活保護受給者は沢山いるから全員分を一度に調査するのはムリだからじゃないかな
なるほどね
まとめ
これで生活保護について概要・申請・家庭訪問・決定後の紹介をした事になります。
私が生活保護受給者になり制限を受けたと感じるのは「通院時」位です。
それ以外は特に制限を受けていると感じません。
もちろん家庭訪問や資産報告はしなければいけませんが、それは生活保護を受けるのであれば当然だと思います。
私はこの病気になるまで、生活保護は非日常というか無縁だと思っていました。
しかし、実際制度に守られる側となって言える事は、弱者を守る素晴らしい制度だという事。
生活保護制度がなければ私は間違いなく死んでいます。
同じような方がいて生活に困窮している場合は、まず最寄りの「福祉事務所」に電話相談をしましょう。
時間をかけてでも、収入を得て生活保護を返上すればいいんです。
返上してから税金や寄付で恩を返せばいいと思います。
この記事が同じ境遇の方を勇気づけ、背中を押す事ができる事を心から祈ります。
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