【生活保護】難病患者福祉手当(給付金)は収入認定除外される事も

お断り

今回は生活保護受給者の、収入としてみなされない収入(収入認定除外)がある事について説明します。

生活保護を受給すると、毎月全ての収入を福祉事務所に報告する義務があります。

そうして報告した収入は、一定の控除を受けた上で翌月の生活保護受給額から差し引かれます。

しかし、例外的に、報告しても生活保護受給額から差し引かれない収入が存在します。

今回は、その例外に該当する難病患者福祉手当について紹介します。

【大前提】そもそも生活保護受給者は全ての収入を報告しなければならない

生活保護は最も優先順位が低い制度で、全ての収入が最低生活費に満たない場合、満たない分だけ支給されるからです。

詳しくは「【生活保護】毎月の収入は「収入申告書」で福祉事務所に報告が必要」の記事で紹介していますが、仕事で得た収入以外でも、年金や手当金など、どんな手段だろうが、得た収入を収入申告書で報告しなければいけません。

生活保護の受給額

前述の内容をまとめると上記のようになり、生活保護で支給されるのは、全ての収入を足してもなお最低生活費に満たない分です。

ですから、正確な収入を把握するため、毎月の収入を報告する事は非常に重要になります。

難病患者福祉手当は収入としてみなされない(収入認定除外)

これまで説明した通り、全ての収入は福祉事務所へ報告をします。

そのうえで、収入としてみなされない(収入認定除外)もの1つに難病患者福祉手当があります。

難病患者福祉手当とは、難病を患った方に給付される手当金で、各自治体で名称や金額、制度の有無も変わってきます。

【注意点１】収入認定除外されるとしても収入の報告は必要

収入認定除外されるからといって、収入の報告をしなくていい訳ではありません。

「不実の申告をして不正に保護を受けた場合、生活保護法第85条又は刑法の規定によって処罰されることがあります」と収入申告書にも明記されています

と収入を申告しないのは「不実の申告」ですので、必ず申告をしましょう。

また、通常、収入の申告では確かに収入があったという証として、給与明細や振り込みのあった通帳ページをコピーして提出します。

しかし、収入認定除外されるものに関しては振り込みのあった通帳ページなどの提出が必要ない場合もあります。

この判断は自治体によって異なるので、難病患者福祉手当のような手当金を受給している方は、担当ケースワーカーさんに確認を取ってみましょう。

【注意点２】どんな収入でも収入認定除外されるかどうかの判断は自治体(福祉事務所)がする

どんな収入でも収入認定除外するかどうかは自治体(福祉事務所)が判断します。

ですから、まずはどんな収入でも必ず報告をしましょう。

生活保護は自治体の裁量が非常に大きく、自治体によって、同じような収入でも収入認定除外する自治体と、しない自治体があってもおかしくありません。

間違っても

と勝手な判断で収入の報告をしないという事は止めましょう。

まとめ

生活保護は最低生活費に満たない分を支給してくれます。

ですから、収入は厳密に生活保護の受給額から差し引かれますが、今回はその例外である難病患者福祉手当を紹介しました。

収入認定除外される事は、実質的に最低生活費が底上げされる事を意味します。

難病患者福祉手当は名目の通り、難病患者の福祉に使われるための給付金です。

浪費や無駄遣いせずに、本来の意図に沿った使い方をする事で、収入認定除外された分を活かしたいものです。