生活保護
- 住民票がないホームレスでも生活保護は申請・受給可能
お断り
本記事の内容は、私が担当ケースワーカーさんに取材させていただいた内容を元にしています。
生活保護は、各自治体の裁量が非常に大きく、自治体によっては対応が異なる場合もありますので、参考としてご覧になってください
今回は住民票がないホームレスでも生活保護を受給できるのかについて説明します。
結論から言うと、生活保護の受給要件を全て満たしてさえいれば、住民票がないホームレスでも、住所不定でも、ネカフェ難民でも生活保護を申請・受給できます。
もちろん、住んでいる家が無い場合は、生活保護が決定してから住まいとなるお部屋を借りる事になります。
しかし、
というような話を耳にした方もいるでしょう。
今回は、生活保護について
生活保護
- 住民票がないホームレスは受けられないという話の出所
- 住民票がないホームレスが生活保護の申請をする際の住所はどうなるか
を紹介します。
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かつては水際作戦により住民票がないホームレスの生活保護申請を断った時代もあった
《担当の窓口を「水際2」と見立てて》一部の地方自治体で、生活保護受付の担当者が申請書を渡さなかったり、受付を拒否したりして受給者の増加を絞り込もうとするやり方をいう。
引用：水際作戦(コトバンク)より
つまり生活保護の受給者を増やさない為に自治体が実施した施策です。
やり方は自治体によってさまざまで、
生活保護の水際作戦
- 沢山ある申請書類の説明をせず書類不備があったら受理しない
- お金が無くなった原因がギャンブルの場合、生活保護の申請を拒否する
- 住民票がないホームレスの生活保護申請を拒否する
- など
という事があったそうです。
こういった事実があるため、現在でも
という話が残っているのかと思います。
現在、(表向きには)水際作戦は実施されてませんし、生活保護は要件さえ満たせば住民票がないホームレスだろうと申請・受給できます。
住民票がないホームレスが生活保護の申請をする際の住所は？
都道府県知事、市長及び社会福祉法（昭和二十六年法律第四十五号）に規定する福祉に関する事務所（以下「福祉事務所」という。）を管理する町村長は、次に掲げる者に対して、この法律の定めるところにより、保護を決定し、かつ、実施しなければならない。
一 その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する要保護者
二 居住地がないか、又は明らかでない要保護者であつて、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に現在地を有するもの
２ 居住地が明らかである要保護者であつても、その者が急迫した状況にあるときは、その急迫した事由が止むまでは、その者に対する保護は、前項の規定にかかわらず、その者の現在地を所管する福祉事務所を管理する都道府県知事又は市町村長が行うものとする。
引用：生活保護法第19条(電子政府の総合窓口 イーガブ)より
例えば、行き倒れている人をどなたかが発見し、
発見者
図書館で人が倒れており、家もお金もない
という場合、図書館を住所としてその人の生活保護申請(現在地保護の原則)をします。
ですから、生活保護の申請にホームレスとか、住民票がないとか、ネカフェ難民だとかは一切関係ありません。
生活保護の受給が決定したら部屋を借りる
生活保護の受給が決定したら、住まいとなるお部屋を借りる事になります。
もちろん、この際に発生する引っ越し費用、敷金なども支給されます。
当然条件や金額の上限はあります
また、生活保護で支給されるお金(最低生活費)は、
最低生活費
- 生活扶助(生活費)
- 住宅扶助(家賃)
が支給されますので、毎月の家賃も含まれています。
ですから、ホームレス(住民票がない)状態は解消できます。
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まとめ
ホームレスや住民票がない状態、ネカフェ難民の方でも、なんとかこの状況を挽回したいと切実に思っている方はいるはずです。
しかし、定職に就く為には住所は必要になりますし、まずはそこまで生活保護でサポートを受けてもいいと思います。
無理をして取り返しがつかなくなるよりも、サポートしてくれる制度があるのですから、利用させてもらい自立を目指しましょう。
自立できてから、サポートしてもらった分を税金でお返しすればいいのですから。
