今回の記事は再燃経験のあるSLE(全身性エリテマトーデス)患者さんを対象に、再燃時の症状と、その時再燃と判断できたかをアンケートしてまとめたものです。
以前「【患者さん直伝】SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃と注意点!」という記事で、SLE(全身性エリテマトーデス)患者さんを対象に、「再燃の有無」についてアンケートを取らせてもらいました。
その記事の反響が非常に高い事と、SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃未経験の患者さんのためにも、再燃についてより詳しく皆さんの経験をお聞きしたいと思いました。
SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃はいつか必ず起こるのですから。
という事で
SLE患者として疑問
- 再燃時はどんな症状が起きるのか?
- 再燃時は同じ症状なのか?
- 再燃に前兆はあるのか?
- 症状で再燃だとわかるのか?
- 再燃時は自力で通院できるのか?
このような疑問を払拭するべく下記のようなアンケートを取らせていただきました。
詳細回答はこちら
1:SLE以外に患っている病気(あれば)
2:再燃時の最も特徴的な症状
3:再燃時の症状は毎回同じか?
4:自力通院可能だったか(3回再燃して2回は救急搬送 など)#SLE #全身性エリテマトーデス #シェーグレン症候群 #膠原病 #膠原病でした— るーしー (@Lucy_SLE) 2018年11月30日
回答は全てSLE(全身性エリテマトーデス)の再燃経験がある方からなので、これ以上参考になる回答はないはずです。
再燃未経験の患者さんは、是非この記事に目を通して、再燃がどんな症状で現れるかを知ってください。
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「SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃時の症状」アンケート結果
再燃経験のあるSLE(全身性エリテマトーデス)患者さんへ
という質問に対して、
アンケート選択肢
- わかった:22%(15人)
- わからなかった:16%(11人)
- 回答だけ知りたい:62%(42人)
回答を得られたのは68票で、そのうち「回答だけ知りたい」の62%(42人)を除外すると38%(26人)の方から有効な回答をいただきました。
症状で再燃だとわかった方は有効回答のうち58%
アンケート有効回答のうち58%(15人)の方が「症状で再燃だとわかった」と回答しています。
そして、詳細回答を見てみると症状に特徴がありました。
再燃だとわかったのは症状がいつも同じ(似ている)だからという方が多い
私の場合、再燃は発熱です。ステロイド増量以外でしか熱が下がりません。体温は39度になります。
前兆は悪寒です。日光にあたりすぎると顔に紅斑ができて身が重くなります。そして寒気がして身体の体温が上がって高熱になります。たまに関節の炎症があります。病院ではインフルと間違えられます。— すもも (@yrsbGLefFEYgD7C) 2018年11月30日
1:バセドウ病
2:具合が悪くなる数日前からレイノー現象、脱毛、頭皮湿疹が悪化する。その後、蝶紅斑が出てくるので蝶紅斑が出たら救急に行きます。蝶紅斑が出た後、熱や動けなくなったりと段々と症状が重くなります
3:最初は再燃と知らず家族に運んで貰いましたが、最近は重症化する前にタクシーで— ひよこ豆 (@nya_kurarisu) 2018年12月3日
1,SLEとシェーグレン
2,再熱3回微熱が2,3ヶ月続きだんだんヘロヘロになってきた!足を一歩出すのも倦怠感で辛い
3,毎回同じですね!後髪の毛を抜くと途中が白くなってて不思議な髪が出て来ます
4.気合いで通院していたが旦那に怒られ連れてかれた— ひろみ❣️ (@FaFViGsHTcbrZCE) 2018年11月30日
人により症状の違いはあれど、再燃時の症状が毎回同じ(似ている)パターンの方がいらっしゃいます。
発熱は再燃の特徴的な症状
更に詳細回答をまとめると共通点が見られます。
再燃時の症状
- 発熱(前兆:悪寒・蝶形紅斑・関節炎)
- 発熱(前兆:レイノー現象・脱毛・頭皮湿疹・蝶形紅斑⇒だんだん重症化)
- 発熱(前兆:微熱が2,3か月続く・歩くのが辛い位の倦怠感・途中が白髪の毛髪)
SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃時に、症状で再燃だと分かった方全員の特徴的な症状に「発熱」があると答えています。
発熱と言っても、39度位の高熱が出る方もいれば、微熱が2,3か月継続するなど発熱の仕方は人により様々ですが、再燃を判断する大きな指標になる事は間違いないでしょう。
自力通院はほぼ出来ないと思った方がいい
段階的に症状が強くなる場合は、自力で病院に行くことができる事もあるようです。
しかし、症状が段階的でなく一度に出る方は自力通院が難しいと思った方がいいでしょう。
実際、回答していただいた皆さんもご家族に病院まで送ってもらったという回答が多かったです。
特に一人暮らしの場合は119で家族にGPS送信できる機能などをしっかりと活用するのが重要じゃ
症状で再燃だとわからなかった方は有効回答のうち42%
アンケート有効回答のうち42%(11人)の方が「症状で再燃だとわからなかった」と回答しています。
再燃と言うより、今年の春先に重症化で間質性肺炎合併した。
その前年より、眼科症状(急性緑内障発作)を起こしてステロイド少量(20mg/Day)服用中だったけれど、呼吸の困難さを感じ受診、そのまま入院を勧められ50日入院。#シェーグレン症候群
マジで生命の危険を感じた— 慎之助 (@sinnnosuke1005) 2018年11月30日
1.糖尿病(2型)と橋本病(甲状腺)、SLE(ループス腎炎Ⅱ型と中枢神経障害)
2.何も食べれない。吐き気。
3.再燃が1回だけのため分からない。SLE発症時の方が酷かったが同じ症状。
4.全く歩けなかったため、両親に病院まで連れてってもらった。
— よつば🍀入院中 (@Yotsuba_Happy_T) 2018年11月30日
もう10年ほど前の再燃で記憶がおぼろげですが…胃腸炎を何度も繰り返し救急車のお世話にもなり、ある病院の先生との出会いで…MRIの結果、腸が浮腫んでステロイドが吸収できておらず、結果再燃だとわかった過去があります。
— serena (@sarasaserena) 2018年11月30日
足が凄く浮腫んだ(靴が入らない位)
その前にもいろいろ兆候はあったけど、気が付かなかった(考えたくなかったのかも😓)— まきこ🐾日々模索中 (@m_9_0_4) 2018年11月30日
1:特発性大腿骨頭壊死症
2:発熱(滅多に熱が出ない)息切れ、むくみ
3:初めての再燃の為不明
4:無理!親に車で連れて行ってもらい受診過去の主治医から再燃する時は発症した時と同じ症状が出ると聞いていたので、まさか腎炎を発症していたとは思いませんでした。
— sabo🌵 (@haworthia_ob) 2018年12月3日
1:ループス腎炎、肺血栓塞栓症
2:ループス腎炎:無症状で検尿で発覚
肺梗塞:背中(肺)に激痛+血痰
SLE:貧血+発熱+とにかくしんどくて起き上がることができない
3:再燃時の症状は毎回違う。
4:熱+貧血でフラフラの時は自力で病院には行けませんでした。
どうでしょ。— めろんぴーち (@clarie11101) 2018年12月3日
1:SLEのみ
2:頭皮の痒み(赤み)と脱毛
3:1回目なのでまだ分からない
4:自力通院可能だった主治医によると再燃時の初期症状は、発病時の初期症状が出る事が多いそうです。私の再燃時の症状は発病時の時とは異なりました。なので再燃だと思わず…😢
— くりーむ (@mmm0q0mmm) 2018年11月30日
再燃だとわからなかった症状
再燃だとわからなかった症状
- 呼吸の困難さ
- 何も食べられない
- 吐き気
- 胃腸炎
- 発熱
- 息切れ
- むくみ
- 貧血
- レイノー現象
- 脱毛
- 頭皮の痒み・湿疹
- 蝶形紅斑
- 動けない
- 倦怠感
再燃だとわからなかった原因
再燃だとわからなかった原因
- 再燃が初めてだったから
- 胃腸炎を起こしステロイドを吸収できず再燃
- 症状はあったが再燃だと気が付かなかった(考えたくなかった)
- 毎回再燃時の症状が異なる
再燃が初めてだったからという回答を除いて、1つずつ詳しくみていきます。
1:腸炎を起こしステロイドを吸収できず再燃
もう10年ほど前の再燃で記憶がおぼろげですが…胃腸炎を何度も繰り返し救急車のお世話にもなり、ある病院の先生との出会いで…MRIの結果、腸が浮腫んでステロイドが吸収できておらず、結果再燃だとわかった過去があります。
— serena (@sarasaserena) 2018年11月30日
直接の原因は胃腸炎により腸がむくみステロイドの吸収をできなかった事。
こちらの回答から言える事は、ステロイドを飲んでいるにも関わらず、飲まなかったのと同じ状態になる事があるという事です。
これに関してはかなりのレアケースになるのでしょうが、胃腸炎になった場合は注意した方がいいでしょう。
2:症状はあったが再燃だと気が付かなかった(考えたくなかった)
足が凄く浮腫んだ(靴が入らない位)
その前にもいろいろ兆候はあったけど、気が付かなかった(考えたくなかったのかも😓)— まきこ🐾日々模索中 (@m_9_0_4) 2018年11月30日
何かしらの症状はあったが再燃と結び付けて考える事ができなかったケースです。
肉体的にも精神的にも辛い中、再燃したら通院や、入院、治療をし、その上仕事や家庭の事など色々と考えるのは本当に負担です。
考えただけで嫌になりますが、いつもと違う変調があれば勇気を振り絞り主治医に相談してみましょう。
毎回再燃時の症状が異なる
1:ループス腎炎、肺血栓塞栓症
2:ループス腎炎:無症状で検尿で発覚
肺梗塞:背中(肺)に激痛+血痰
SLE:貧血+発熱+とにかくしんどくて起き上がることができない
3:再燃時の症状は毎回違う。
4:熱+貧血でフラフラの時は自力で病院には行けませんでした。
どうでしょ。— めろんぴーち (@clarie11101) 2018年12月3日
再燃時の症状が毎回異なる場合は、その都度再燃だと予測する事は不可能です。
この場合も変調があれば主治医に細目に相談するのがベストです。
症状で再燃だとわからなかった場合も自力通院できないケースがほとんど
ほとんどの方は動く事すらできず、命の危険を感じるレベルの方もいました。
ただ、少ないですが自力通院できた方もいます。
1:SLEのみ
2:頭皮の痒み(赤み)と脱毛
3:1回目なのでまだ分からない
4:自力通院可能だった主治医によると再燃時の初期症状は、発病時の初期症状が出る事が多いそうです。私の再燃時の症状は発病時の時とは異なりました。なので再燃だと思わず…😢
— くりーむ (@mmm0q0mmm) 2018年11月30日
段階的に症状が強くなるタイプの場合、初期であれば通院して再燃発覚という事もありえます。
総合的にみたSLE(全身性エリテマトーデス)の再燃時症状の特徴は2つ
これまでは症状で再燃だとわかった、わからなかった回答を分けてみてきました。
わかった、わからなかったを考慮せず、純粋に症状だけに着目してみると2つの特徴がみられます。
特徴1:半数以上の方は再燃時に発熱が伴った
詳細回答をして下さった方のうち、発熱が伴った件数を確認すると、
再燃時に発熱が伴った件数
- 発熱した:5(56%)
- 発熱に言及なし:4人(44%)
※明確に発熱と言及されていない場合は発熱に言及なしとしています
半数以上の方が再燃時に発熱を伴ったと回答しています。
特に普段発熱をしない場合も発熱するケースがあるようなので、該当する方は要注意です。
1:特発性大腿骨頭壊死症
2:発熱(滅多に熱が出ない)息切れ、むくみ
3:初めての再燃の為不明
4:無理!親に車で連れて行ってもらい受診過去の主治医から再燃する時は発症した時と同じ症状が出ると聞いていたので、まさか腎炎を発症していたとは思いませんでした。
— sabo🌵 (@haworthia_ob) 2018年12月3日
特徴2:再燃時の症状は「発症時の症状」の可能性が高い
1:SLEのみ
2:頭皮の痒み(赤み)と脱毛
3:1回目なのでまだ分からない
4:自力通院可能だった主治医によると再燃時の初期症状は、発病時の初期症状が出る事が多いそうです。私の再燃時の症状は発病時の時とは異なりました。なので再燃だと思わず…😢
— くりーむ (@mmm0q0mmm) 2018年11月30日
1.糖尿病(2型)と橋本病(甲状腺)、SLE(ループス腎炎Ⅱ型と中枢神経障害)
2.何も食べれない。吐き気。
3.再燃が1回だけのため分からない。SLE発症時の方が酷かったが同じ症状。
4.全く歩けなかったため、両親に病院まで連れてってもらった。
— よつば🍀入院中 (@Yotsuba_Happy_T) 2018年11月30日
1:特発性大腿骨頭壊死症
2:発熱(滅多に熱が出ない)息切れ、むくみ
3:初めての再燃の為不明
4:無理!親に車で連れて行ってもらい受診過去の主治医から再燃する時は発症した時と同じ症状が出ると聞いていたので、まさか腎炎を発症していたとは思いませんでした。
— sabo🌵 (@haworthia_ob) 2018年12月3日
皆さんの詳細回答にもある通り、医師もSLE(全身性エリテマトーデス)の再燃時の症状は「発症時の症状」が出る(可能性が高い)と案内しているケースが多いです。
ただ、発症時の症状でも症状の強さはその時によって違いがある可能性もあります。
また、必ずではないので、発症時の症状と異なったり、毎回違う症状が出るケースも見受けられます。
【結論1】発熱もしくは発症時の症状がでたら再燃を視野に入れる事が重要
SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃を視野に入れるべき症状
- 発熱
- 発症時の症状
いずれかの症状が出たら再燃を意識する必要があります。
ただ、SLE(全身性エリテマトーデス)の場合、普段から高い頻度で発熱している方もいますので見極めどころは難しいかもしれません。
【結論2】症状が重い・頻繁・長く続くと思ったら病院へ
再燃時に毎回症状が違うケースの方もいらっしゃいますが、多くの方は自力通院ができない状態になっています。
症状が普段より重いという場合は病院で診てもらうようにしましょう。
また、症状が重いだけでなく、いつもより頻繁だったり長く続いたり「おかしい」と思ったら病院へ行くことをお勧めします。
更に、前述しましたが、胃腸炎のようにSLE(全身性エリテマトーデス)とは関係ないところから再燃を引き起こす事も稀にありますので注意しましょう。
【おまけ】再燃の原因
SLE(全身性エリテマトーデス)の再燃の原因
- 日光(紫外線)
- ストレス
- 疲労
- 睡眠不足
私の場合、再燃は発熱です。ステロイド増量以外でしか熱が下がりません。体温は39度になります。
前兆は悪寒です。日光にあたりすぎると顔に紅斑ができて身が重くなります。そして寒気がして身体の体温が上がって高熱になります。たまに関節の炎症があります。病院ではインフルと間違えられます。— すもも (@yrsbGLefFEYgD7C) 2018年11月30日
いえいえ!こんな回答でよろしければいくらでも回答しますので🤣
そうなんです😅
発症と同じで、再燃した原因はよく分からないですが多分ストレス、疲れ、寝不足だと思います🤣そうなんですね😭
私は親と一緒だったので受付は任せて、車椅子でぐったりしてました🤣ありがとうございます!
— よつば🍀入院中 (@Yotsuba_Happy_T) 2018年11月30日
しんどくなった時のことはあんまり考えないで(しんどくなったらもう、どうしようもないですもん。とにかく助けてくれーって感じです。)
日頃ストレスためないのが一番です!
あとやっぱ規則正しい生活です。
そして医者の言うことをちゃんと守ること。
お互い長生きしましょー— めろんぴーち (@clarie11101) 2018年12月3日
主治医にも再燃の兆候として、症状がいつもより頻繁に出てきたら注意して!といわれていました。レイノーがいつもより長期間続くとか
いきなり蝶紅斑が出るのは紫外線に当たった時でくらいです。
ありがとうございます😊注意します。
— ひよこ豆 (@nya_kurarisu) 2018年12月4日
特に日光とストレスはSLE(全身性エリテマトーデス)の再燃にとても関係があると多くの方が仰っています。
そのほか、疲労を貯めたりや睡眠不足にならないよう規則正しい生活をし、しっかりと医師の言う事を聞くのが重要と言えます。
まとめ
SLE(全身性エリテマトーデス)に限らず、膠原病のような再燃と寛解を繰り返す病気を患っている方にとって、再燃は恐怖です。
そして再燃はいつか必ず起こります。
それが一か月先なのか、1年先なのか、10年先なのかは誰にもわかりません。
これまで再燃したことが無い方も、今まで突然の再燃で通院、入院、仕事の調整で苦労された方も、今回の記事を参考にして少しでも来る再燃の備えが出来ましたら幸いです。
るーしーもまだ再燃経験がないんじゃったな?
SLE(全身性エリテマトーデス)とシェーグレン症候群の1年生です!!
ならばワシに沢山日光と肥料と水をよこして敬うんじゃぞ小僧
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感謝の気持ち
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